編集部より

「ポルシェはその価値観に忠実であり続けながら常に繰り返し新境地を開拓しています」

ポルシェ356の後継モデルが発表されたのです。当時はまだ901と呼ばれていた車。根本から徹底開発されたこのスポーツカーは、911としてポルシェの歴史の大きな一部となっています。今から60年前のこと。すでに8代目となった911は、数多くのモデルバリエーションで登場しながらも、その過程で常にアイデンティティを保ち続けてきました。

フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェが、この車にデザイン言語を与えました。方向性を示すスケッチは、彼に由来します。このキャラクターを決した底流は、どの新しい911にも受け継がれています。ルーフライン。プロポーション。フロントヘッドライト。純粋に911。世界中のファンから世紀のスポーツカーと称され続けてきた不朽のアイコン。歴史上911ほど、手に汗握る、感動的な多くの物語を語り続けてきた車もないでしょう。そしてまた、911はクリストフォーラスの新刊にもキャラクターを添えてくれています。911があってこそ、ポルシェブランドの今日の姿があります。生きる喜び。ポルシェファミリー。神話。

神話が始まった1948年6月8日は、もう一つの歴史的な日付でもあります。これは356 “No.1”ロードスターがオーストリアのグミュントで公道交通許可を取得した日付です。それからちょうど75年後、この記念日にポルシェブランドの本拠地、シュトゥットガルト、ツッフェンハウゼンにあるポルシェプラッツで800人の招待客が華やかなライブショーを体験しました。

色とりどりのイルミネーションが夜空を照らし出し、音楽が広場を満たし、スポットライトを浴びた数々の歴史的モデルを堪能できる素晴らしいショーになりました。先頭に現れたのはシルバーの元祖ポルシェ。鳥肌が立った瞬間です。

このブランドのDNAには、いつもスポーティーな未来へ前進する駆動力も脈打っています。ライブショーの前に、ポルシェミュージアムの屋根の下で356の末裔がワールドプレミアを飾りました。ミッション X と呼ばれるこのコンセプトカーは、ポルシェだけの、そしてポルシェを代表する、そんなハイパーカーです。モータースポーツの輝かしい歴史と、未来のスポーツカーのためのアイデアが奏でるハーモニーが聞こえてくるような一台です。

CEOオリバー・ブルーメは「パイオニア精神と情熱、それがポルシェのすべてです。伝統と革新を融合させながら、常に大胆に未来に進んでいるポルシェですが、その過程で自分たちが何者であり、どんな歴史を背負っているのかを忘れることはありません」と語りました。ポルシェはその価値観に忠実であり続けながら繰り返し常に新境地を開拓しています。そんな至難の技をこなせるのも、75年以上にわたってポルシェの成功を支えてきた皆様のおかげです。

親愛なる読者の皆様、ポルシェ一族の一員になっていただけたこと、心から感謝しています。ポルシェで体験した感動的な瞬間を共有したい、そんなときには、christophorus@porsche.deまで是非ご連絡ください。